呪文を打ち込むとSVGでイラスト生成するAIサービスが登場

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  • author 岡本玄介
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呪文を打ち込むとSVGでイラスト生成するAIサービスが登場
Image: Illustroke

AIでグラフィック・デザイナーの幅が広がる。

プロンプトと呼ばれるテキスト入力を駆使して、AI人智を超える壮大なデジタル絵画を創造したり、とにかくかわいい美少女イラストが生成できるようになった昨今。

Photoshopで微調整するくらいなら可能でしょうけども、Illustratorでガッツリ変形できるようなベクター形式での生成はないんじゃないかと思います。

待望のベクター素材生成AI

新しく始まったサービス「Illustroke」は、テキストから生成した画像をSVG(スケーラブル・ベクター・グラフィックス)でダウンロードが可能です。

ビットマップ形式だと印刷に耐えうる解像度が不足していたり、拡大したら粗くなります。一方でベクター形式だと、どれだけ拡大しても線や塗りはキレイなまま。デザイナーだったら提供される素材はベクターを好みます。

ピンポイントで欲しい絵が出てくるわけではないものの、後から編集できるのが強みです。

とっても簡単

使ってみるとこんな感じ。欲しいイラストのプロンプトを打ち込み、どんなタッチのイラストが欲しいのかスタイルを選ぶと、15秒ほどで候補が生成されます。

候補が3つ表示されますが、ひとつのダウンロードにかかるコストは1トークンと、無料ではなかったりします。現在は2トークンはお試し用として無料、50トークンが5ドル、200トークンだと15ドルというお値段。まだ技術的には黎明期で、開発費もかかると思うので応援する気持ちで購入するのがよいかと思います。

有料のメリットは許可を求めず商用利用がOKという点。それにベクターなので、アドビのIllustratorで好きなように変形させたり、着色するなどのアレンジができる点ですね。

実際に試してみた

筆者が試してみたところ、上記の動画より少し進化していました。プロンプトを打ち込んだ後に「一般」、「芸術家」、「カートゥーン」の3種からスタイルを選び、続けて色のレイヤーを1~4の間で決定するようになっていました。

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Image: Illustroke

生成に30秒ほどかかりましたが、出来上がったイラストにカーソルを重ねて「Edit」を押すと、レイヤーに分けられたであろう各パーツと背景色がそれぞれ14色から選べました。

PNGでのダウンロードも可能ですが、SVGならイラストレーターでまたイジれるようになるわけです。

AIがもっと学習すればさらに進化?

星新一作品の挿絵みたいなイラストが欲しければバッチリですが、美少女のようなテイストはまだ先の話になりそうです。現状はネットで探せるフリー素材の品質には遠く及ばないようですが、AIなので今後の成長に期待したいですね。

Source: Twitter, Illustroke via TechAcute

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https://www.gizmodo.jp/2022/12/ai-concept.html