もはや個人の趣味レベルでの命名!
ブラジルにあるEmilio Goeldi Paraense博物館の研究者たちが、新しい種のクモを発見しました。そして3つの新しい種を特定し、「スタートレック」のキャラクターにちなんだ名前を付けました。
研究者たちは、この発見をEuropean Journal of Taxonomy誌に発表しています。さて、その名前ですが、「カー」、「スポック」、「マッコイ」と命名されています。
この3種は、ラテンアメリカ全域で発見されています。カークはコスタリカで、スポックはメキシコのカンペチェで、そしてマッコイはメキシコのビッグカリフォルニアサーで見つかりました。
なぜスタートレックにちなんだ名前に?
著者のAlexander Sánchez-Ruiz氏とAlexandre B. Bonaldo氏は、カークのオス、メス両方の個体を特定しましたが、スポックはメスのみ、マッコイはオスのみが発見されています。
研究者たちは、クモがスタートレックに出てくる宇宙船に似ていることに気付き、スタートレックにちなんだ名前をつけることにしたそうです。
Bonaldo氏はニューヨーク・タイムズのインタビューで、
見つかったクモたちは、スタートレックの宇宙船に似ています。クモの研究者は、新しい属や種におもしろい学術名を付ける長い伝統があり、私たち研究者は、ポップカルチャーとローカルな伝統を結びつける素晴らしい機会だと信じています。
と話しています。
これらのクモはRoddenberryus属に属しており、これはスタートレックのテレビシリーズの脚本家でGene Roddenberry氏の名前にちなんで付けられました。
Roddenberryus属は、Sánchez-Ruiz氏とBonaldo氏によって設立された新しい属であり、今回見つかったスタートレックからインスパイアされた3種のクモと、グアテマラのR. sargiとキューバのR. pelegrinaという2種もここに属しています。
この2つの種は以前はCaponina属に分類されていました。
新種にポップカルチャーの名前をつける伝統あり
クモの研究者だけでなく、生物の研究学者は、有名なキャラクターや人物にちなんで新しい種に名前を付ける伝統があります。
2022年4月に発見されたヤスデは、テイラー・スウィフトにちなんでNannaria swiftaeと名付けられています。
また、ペルーのオティシ国立公園で発見されたヘビも、インディ・ジョーンズ役で知られるハリソン・フォードにちなんだTachymenoides harrisonfordiという名前が付けられています。