壮大な目標を掲げる「Worldcoin」リリースから1カ月、仮想通貨の価値は?

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壮大な目標を掲げる「Worldcoin」リリースから1カ月、仮想通貨の価値は?
Image: Iljanaresvara Studio / Shutterstock.com

人類の新たなIDとヒトであることを条件に恩恵を得られる経済ネットワークの構築をミッションに掲げているWorldchoin

ChatGPT有するOpenAIのCEOサム・アルトマン氏が手がけるプロジェクトの1つです。

IDと仮想通貨WLDを得るためには、専用端末での瞳の虹彩スキャンが必要。8月頭に瞳スキャンのサービスが始まり、プロジェクトが本格始動しました。

全人類のための暗号通貨&身分証「Worldcoin」。利用前に瞳スキャンしてみた

OpenAIの創業者サム・アルトマン氏が手掛ける暗号通貨「Worldcoin」。利用にあたって虹彩をスキャンしてみた。

https://www.gizmodo.jp/2023/08/worldcoin-iris-scan.html

WLDは1カ月で44%ダウン

リリース後は瞳スキャンに行列ができ注目されましたが、ユーザーが実際に入手できる仮想通貨WLDの価値は今どうなっているのでしょうか…。

リリース1カ月で、WLDはその価値を下げています。過去30日間で44%ダウン

WLDが公開されたのは、瞳スキャン開始より早い7月24日。一瞬上昇したものの、8月頭に2.50ドル弱をウロウロしたあとは下落傾向。8月28日現在は1.28ドルにまで下がっています。このままでは、その価値が1ドルを割るのも時間の問題かもしれません。

アーリーアダプターでも価値は半減

Worldcoin登録&瞳スキャンで配布されたのは25WLD。配布当時は60ドル相当だったものの、今はそれが半減し30ドルちょい。リリースと同時に登録した初期ユーザーでも、損している人が大半なのではないでしょうか。

200万人以上が登録済み

IDと仮想通貨の2つがプロジェクトの主な柱ですが、World IDは7月13日時点ですでに登録者数200万人

8月12日のツイートによれば、Worldアプリの月間アクティブユーザー数は170万人(ちなみに、8月12日時点ではアプリリリースから1カ月経っていません)。

ネックは瞳スキャンの生体情報取得?

WLDの価値が減少しているのは、期待したほどWoldcoinプロジェクトが盛り上がっていないからでしょうか。

定期的に配布されるWLDは、AI時代においてヒトだけが受け取れるベーシックインカム的な役割というアイデアなのですが、受け取りには本登録、つまり虹彩スキャンが必要になります。

虹彩スキャンという生体データを使うことに抵抗を感じる人は少なくないかもしれません。例えば、ケニアでは、瞳スキャン技術周りでのセキュリティリスクが懸念されサービスが停止されています。そもそも仮想通貨規制の問題で、アメリカではWLDサービス開始すらしていませんし…。

虹彩をスキャンするマシンOrbの設置台数だって、現状ではとても少ないのです(日本では都内に数台のみ)。

かく言う私も、仮登録だけで瞳スキャンの本登録は待ち状態。

仮登録でも登録ボーナスの25WLDは予約しておけるので、近場にOrbが設置されたらやるかもと思っていたのですが…。近くにやってくる前にWLD大暴落によるユーザー離脱で、プロジェクトが消滅したりして、ね…。

仮想通貨は大暴落も急成長もあるから先が読めませんけれど。さらに生体データ&IDと紐づいた仮想通貨なんて、ますます予測はできませんよ…。

核融合、長寿、脳コンピューター… ChatGPTのサム・アルトマンが手がけるビジネス

OpenAIのCEOサム・アルトマン氏の投資先は、医療や航空業界まで多岐にわたっている。

https://www.gizmodo.jp/2023/06/companies-in-which-sam-altman-invests.html